#1ムスタングfeat.三線
2012-04-03 00:46:56 (12 years ago)
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「うわっ、蒸し暑いね〜ママ。」
「うん。さっすが沖縄ね〜。さ、とっととじ〜ちゃんとこ行くよ。」
「は〜い。」
うぉ、ま、まじで沖縄かいな、学校あるのに!?
未雪ってこんな性格だったのかいな?
しっかし、懐かしいな〜。彼らのおかげで、飛行機代タダで来ることができたぜ〜!…ん〜、なんか複雑な心境だけど…ま、いっか。
「ね〜、なんか食べてこうよ〜。」
「後で。観光に来たんじゃないんだからね!」
「え?じゃなんでシュノーケル持ってきたの?」
「は?ハハハッ、そりゃ海で鍛えるためでしょ。」
「顔、引きつってるんですけど。」
「うるさいわね!とりあえずスバでも食べてくよ!」
「あ〜、ソーキね。急に沖縄弁になんなくてもいいのに。」
あは、な〜んか、キャラがだんだん変わってきてるような…、ま、いいか、トホホ。
俺は小さい時に東京に出てきたから、ウチナ〜グチ、沖縄の方言がしゃべれないけど、この独特のイントネーションだけは、なぜか心地いいな〜。
今のショーンの年には、俺のお袋は亡くなってたから、オヤジもそれなりに苦労してたんだろうな〜。
小さな経済雑誌の出版かなんかやって、いっつも取材と称しては、沖縄に行ってたんだよな〜。俺だけ東京に残してさ。
2ヶ月くらいして帰ってくると、沖縄の現状はな、とか、新しいお土産ができててな、とか、三線の弾き方とか、空手とか、、、、小学生の俺にそんなこと教えてもって思ってたけど、あれが精一杯の愛情表現だったのかもね。
「ぷは〜!!や〜ぱりオリオンビールだね〜!」
「ソーキソバでしょ!もう!すぐお酒に走るんだから!」
「いいでしょっ!ここからはタクシーで行くんだから。あ、ハルサメ、ロックで!」
「もう!泡盛飲んだら、じーちゃんとこ行かれなくなるでしょ!」
「お清めよ!あんたの無事を祈って!カンパ〜イ!」
「んもう!コーラ、おかわり!」
おいおい、、、
那覇から、国道58号線を北に向かって2時間くらい。名護市を右手に見つつ、449号線をさらに北上していく。ん〜、この辺は未雪と来た頃は、まだ道路の拡張だかなんだかの工事中だったよな。ドライブインも無くて、ようやく見つけたカフェみたいなところでサンドウィッチかなんか頼んで…。は〜、思いでって、こんな俺にも残ってるのね〜。
そっから海洋博公園を目指すように114号線に入ってしばらくすると、オヤジの住んでる家があるのだった。
ん〜、ロードムービー!ってか。
「修和じーちゃん!」
「お、はいさい!よ〜く来たね〜!」
「ご無沙汰してます。」
「ミユキさん。あいかわらず奇麗ね〜。」
「あら〜、オジ〜もあいかわらず正直者ね〜。」
「ハハハ!ま、上がんなさい!ビールでも呑むか〜!」
「ぼくはコーラね!」
うぉ〜!オ・ヤ・ジ!!少しは老けたか〜?中身は全然変わってないぞ〜!
「さ〜、まずはうちの中に入ったら、最初にすることは?」
「ご先祖様にお線香!」
「しぇいかい!ショーンは良い子だね〜。そ、とうとうめ〜にご挨拶して。」
へ〜、未雪、そんなことまで教えてたんだ。なんで沖縄が伝統文化を大事にするかった言うと、やっぱりこの先祖崇拝ってところから来てるのかね〜。
だいたい、家のど真ん中に仏壇を置いてるなんて、あんまりないよね。
東京じゃ普通、お仕入れになってるよな、このサイズ。
「あれ、じーじ、このお線香くっついてるよ?」
「あ〜、こっちじゃこれが普通さ〜。中国にも同じようなものがあるらしいけど、琉球文化の一つだね。」
そうそう、三本が一つにくっついてるんだよな〜。
「修和じぃ、2〜3日ここに止まっていい?」
「あ〜、もちろんさ〜。久しぶりに奇麗なヒトと飲み明かそうね〜!」
こらこら、息子の嫁だぞ!
「きゃ!どうしましょ!恋が芽生えたら!」
「ハハハ!」
ハハハじゃねえよ!何しにきたんだか!
「どりゃ、さっそく弾いてみてくれんか、ショーン。」
「え?あ、いいよ!」
「チンダミは知ってるな?」
「うん。たぶんできると思うよ。
へ〜、チューニングまで教えてたの、未雪ってば。すごいじゃないの。
「三線という楽器はな、気持ちで弾くもんだ。一応ドレミファで合わした方が簡単だから、入門の本にはド・ファ・ドと書いてあるけど…」
「うん。その一番下に、コメ印があって、『ただし、最初のドの音は、歌い手の声に合わします。』って書いてあるもんね!」
「ん。よく知ってるじゃないか。でもなショーン。そのホントの意味は、今日の「ド」の音と、明日の「ド」の音は違うってことなんだよ。悲しい時は悲しい「ド」。嬉しい時は嬉しい「ド」。」
「じゃ、今日は嬉しい「ド」で弾くよ!」
♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪
ショーン…そこまで…
「いい〜ティンサグだ〜。ホントにチム(心)に染みたよ〜。」
「へへ。みんなママが教えてくれたんだ〜。でもね、クンクンシ〜はよく解んないから、これしか引けないんだけどね〜、へへへ。」
「み、ミユキさん。ありがとうね〜。よくここまで…」
「い、いえ。未熟な私の精一杯です…」
おいおい、なに二人して涙浮かべてんだよ〜。俺も仲間に入れてくれ〜、泣けないけど、ク〜。
あ、クンクンシ〜ってのは工工四と書くんだよ。沖縄の楽器、三線の楽譜だね。漢字で押さえる場所を表してる譜面さ〜。ギターのタブ符みたいなもんで、楽譜が読めなくても弾けるようになってるんだな〜。
って、だれに説明してんだ俺は。ついでだから、次回はティンサグの花の歌詞を解説してやるぜ!
で、だれに???
次回「…」んじゃ!
「うん。さっすが沖縄ね〜。さ、とっととじ〜ちゃんとこ行くよ。」
「は〜い。」
うぉ、ま、まじで沖縄かいな、学校あるのに!?
未雪ってこんな性格だったのかいな?
しっかし、懐かしいな〜。彼らのおかげで、飛行機代タダで来ることができたぜ〜!…ん〜、なんか複雑な心境だけど…ま、いっか。
「ね〜、なんか食べてこうよ〜。」
「後で。観光に来たんじゃないんだからね!」
「え?じゃなんでシュノーケル持ってきたの?」
「は?ハハハッ、そりゃ海で鍛えるためでしょ。」
「顔、引きつってるんですけど。」
「うるさいわね!とりあえずスバでも食べてくよ!」
「あ〜、ソーキね。急に沖縄弁になんなくてもいいのに。」
あは、な〜んか、キャラがだんだん変わってきてるような…、ま、いいか、トホホ。
俺は小さい時に東京に出てきたから、ウチナ〜グチ、沖縄の方言がしゃべれないけど、この独特のイントネーションだけは、なぜか心地いいな〜。
今のショーンの年には、俺のお袋は亡くなってたから、オヤジもそれなりに苦労してたんだろうな〜。
小さな経済雑誌の出版かなんかやって、いっつも取材と称しては、沖縄に行ってたんだよな〜。俺だけ東京に残してさ。
2ヶ月くらいして帰ってくると、沖縄の現状はな、とか、新しいお土産ができててな、とか、三線の弾き方とか、空手とか、、、、小学生の俺にそんなこと教えてもって思ってたけど、あれが精一杯の愛情表現だったのかもね。
「ぷは〜!!や〜ぱりオリオンビールだね〜!」
「ソーキソバでしょ!もう!すぐお酒に走るんだから!」
「いいでしょっ!ここからはタクシーで行くんだから。あ、ハルサメ、ロックで!」
「もう!泡盛飲んだら、じーちゃんとこ行かれなくなるでしょ!」
「お清めよ!あんたの無事を祈って!カンパ〜イ!」
「んもう!コーラ、おかわり!」
おいおい、、、
那覇から、国道58号線を北に向かって2時間くらい。名護市を右手に見つつ、449号線をさらに北上していく。ん〜、この辺は未雪と来た頃は、まだ道路の拡張だかなんだかの工事中だったよな。ドライブインも無くて、ようやく見つけたカフェみたいなところでサンドウィッチかなんか頼んで…。は〜、思いでって、こんな俺にも残ってるのね〜。
そっから海洋博公園を目指すように114号線に入ってしばらくすると、オヤジの住んでる家があるのだった。
ん〜、ロードムービー!ってか。
「修和じーちゃん!」
「お、はいさい!よ〜く来たね〜!」
「ご無沙汰してます。」
「ミユキさん。あいかわらず奇麗ね〜。」
「あら〜、オジ〜もあいかわらず正直者ね〜。」
「ハハハ!ま、上がんなさい!ビールでも呑むか〜!」
「ぼくはコーラね!」
うぉ〜!オ・ヤ・ジ!!少しは老けたか〜?中身は全然変わってないぞ〜!
「さ〜、まずはうちの中に入ったら、最初にすることは?」
「ご先祖様にお線香!」
「しぇいかい!ショーンは良い子だね〜。そ、とうとうめ〜にご挨拶して。」
へ〜、未雪、そんなことまで教えてたんだ。なんで沖縄が伝統文化を大事にするかった言うと、やっぱりこの先祖崇拝ってところから来てるのかね〜。
だいたい、家のど真ん中に仏壇を置いてるなんて、あんまりないよね。
東京じゃ普通、お仕入れになってるよな、このサイズ。
「あれ、じーじ、このお線香くっついてるよ?」
「あ〜、こっちじゃこれが普通さ〜。中国にも同じようなものがあるらしいけど、琉球文化の一つだね。」
そうそう、三本が一つにくっついてるんだよな〜。
「修和じぃ、2〜3日ここに止まっていい?」
「あ〜、もちろんさ〜。久しぶりに奇麗なヒトと飲み明かそうね〜!」
こらこら、息子の嫁だぞ!
「きゃ!どうしましょ!恋が芽生えたら!」
「ハハハ!」
ハハハじゃねえよ!何しにきたんだか!
「どりゃ、さっそく弾いてみてくれんか、ショーン。」
「え?あ、いいよ!」
「チンダミは知ってるな?」
「うん。たぶんできると思うよ。
へ〜、チューニングまで教えてたの、未雪ってば。すごいじゃないの。
「三線という楽器はな、気持ちで弾くもんだ。一応ドレミファで合わした方が簡単だから、入門の本にはド・ファ・ドと書いてあるけど…」
「うん。その一番下に、コメ印があって、『ただし、最初のドの音は、歌い手の声に合わします。』って書いてあるもんね!」
「ん。よく知ってるじゃないか。でもなショーン。そのホントの意味は、今日の「ド」の音と、明日の「ド」の音は違うってことなんだよ。悲しい時は悲しい「ド」。嬉しい時は嬉しい「ド」。」
「じゃ、今日は嬉しい「ド」で弾くよ!」
♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪♩♪
ショーン…そこまで…
「いい〜ティンサグだ〜。ホントにチム(心)に染みたよ〜。」
「へへ。みんなママが教えてくれたんだ〜。でもね、クンクンシ〜はよく解んないから、これしか引けないんだけどね〜、へへへ。」
「み、ミユキさん。ありがとうね〜。よくここまで…」
「い、いえ。未熟な私の精一杯です…」
おいおい、なに二人して涙浮かべてんだよ〜。俺も仲間に入れてくれ〜、泣けないけど、ク〜。
あ、クンクンシ〜ってのは工工四と書くんだよ。沖縄の楽器、三線の楽譜だね。漢字で押さえる場所を表してる譜面さ〜。ギターのタブ符みたいなもんで、楽譜が読めなくても弾けるようになってるんだな〜。
って、だれに説明してんだ俺は。ついでだから、次回はティンサグの花の歌詞を解説してやるぜ!
で、だれに???
次回「…」んじゃ!